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リムジンのお客さん
タレント、シンガーソングライター
Cheetah Girls
現在はいろいろな仕事をしている。
リムジンサービスはそのうちのひとつでもある。
ある日LGA(ラガーディア)空港でフロリダのタンパからDL(デルタ)航空の飛行機を待っていた。
次から次へと飛行機が到着するので到着ロビーはかなり混雑していた。
連休前の金曜日の夕方のためか家族連れもかなり多かった。
リムジンの運転手は飛行機がタッチダウン(着陸)するのを目安に駐車場から到着ロビーに入ることが多い。
Youtubeで観る
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Cheetah Girls: From Left: Adrienne Bailon, Sabrina Bryan, and Kiely Williams
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駐車場から到着ロビーまでは5分の距離である。 しかし、着陸した飛行機がゲート(お客が降りるところ)に車で10分は
かかる、ひどいときになると着陸してもゲートが空いておらず誘導路で10分も20分も待たされるケースもある。
従って、飛行機が着陸してからロビーに入っても更に10分、20分とお客さんを待たなければならないことが多い。
乗客の名前は分かっているから男か女かも分かる。
今日の乗客は女性が一人と言われていたので それらしき人を待つ。
次から次へと乗客がロビーに降りてきて自分のリムジンの運転手を探し当ててロビーを出て行く。
が、例によって「運転手がいない」乗客もいる。当然のことながら乗客がロビーに出てきた段階で運転手はそこに
待っているのが普通だがいない場合がある。5分、10分、15分と自分の運転手を今か今かと待っている。
過密スケジュールで運転手が追いつけないのか、運転手の読みが甘い(つまり、到着してもすぐにはロビーに出てこない」とたかをくくっている)のか分からないが・・・。
自分が待っている30分間ほどの間に飛行機は三機も四機も到着しているから何百人という乗客がロビーに出てくる。
もう飛行機が到着してから30分以上が過ぎているにもかかわらず自分のお客さんは一向に出てこない。
国内線だから入国審査も何も無いのですぐに出てきて良いはずだが、出てこない。
段々しびれが切れてくる。 別に立っているから足がしびれるわけではない。 精神的に痺れがくるのである。
「もしかして飛行機に乗り損ねたのではないか?」 ならばいくら待っても出てこないかも知れない。
「着陸したがゲートが空いておらず誘導路で待たされているか?」 参っちゃうなこうゆうの・・・ などと考えながら待ち続ける。
そのような時にリムジンの運転手を冷やかす者がたまにいる。
その日は空港労働者が乗客と一緒に出てきて 「俺達のショーファー(リモの運転手)か?」などと言いながら隣を通り過ぎる。 「早くリムジンで家に帰れる身分になってね・・・」と独り言を言う。
どういうわけかショーファーを冷やかすのは黒人が多い。
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「あっ、それ私!」などと言いながら10代の小娘が近づいてきた場合などは自分のお客さんが事前に女性だと分かっていても 「あなたの名前がデービット(男の名前)ならそうだけど・・・」と笑って答える。
言うまでも無く相手は小娘なのでデービットのはずがないので「外れ」ということになる。
「この次に使ってね・・・」と笑って答える。
その日は飛行機が着陸してから45分くらいが経過していた。
相当「シビレ」が切れ始めてきた。
そのときだった。 黒人(に見えた)の三人娘が近づいてきてその中の一人が 「それ、私・・・」 と言って通り過ぎようとして行く。 普通ならちょっと立ち止まり多少の「挨拶」をするがの一般的なのだが、そのままずかずかと歩いていく。
「ちょっと横柄だなこの小娘」と思った。 (写真下:一番左の小娘)
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一番左がAdrianne Bailon
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「また冷やかしだな・・・」と思った。
通り過ぎ様に立ち止まってその三人娘は話を始めた。 まだ、機内の話の続きがあるらしい。
私はそれを無視して名前を書いたカードを次から次へと出てくる乗客のほうへ向けて待つ。
1分くらいで話が終わり、移動開始前に三人組の別の小娘が「それ、私だから・・・」と言う。
「しつこいなこの連中・・・」と思いながら 「おかしいな、私はデービットを待っているんだけど・・・」と例の作戦で応えた。
そしたらその小娘が最初の小娘に「この人デービットを待っているんだって・・・」と言い出した。
その一瞬に「これはもしかしたら本物か?」ということが頭をよぎった。
慌てて、「一人だと聞いているけど・・・」と言い直した。
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「おかしいなあ、何かの間違いか?」 「でも、ダウンタウンに行くんだよね」と言ったら、行先の所番地まですらっと
答えた。 「やばい、これは本物のお客さんだ。冗談を言っている場合ではない」ということになった。
三人娘のうちの一人は空港から別に帰るらしく、残りの二人が私の車でダウンタウンまで行くことになった。
車中で 「ニュースか何か聞きますか?」と聞いたら 「FMの97.1をかけて」と言われたのでそれにチューニングをした。
パンクロック系の音楽のDJの番組だったがどこかで聴いたような女の声がラジオから聞こえた。 が、その二人娘はずっと会話を続けて
いたので彼女達と話は出来なかった。
「でも、あのFM番組から流れてきた声は後ろに乗っている小娘たちの声に似ているような気がした」と思い それで家に帰って
からインターネットで検索をしたらCheetah Girlsであった。 最初から知っていればお世辞の一つや二つを言って相手を喜ばせる術は知っていたが後の祭りであった。

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